モノ・マガジン 6-2号
今月のオススメ 自分史支援ソフト「自分傳説」 能開生涯学習研究所 価格9800円

 言うまでもなく今年は1999年。 「ミレニアム」と盛んにうたわれているが、そんな時期、不思議と自分というものを見つめ直してみたくなるときがある。だが、日記をまめにつけている人ならまだしも、自分を見つめ直すといってもそう簡単に出来るものではない。それでも、便利な世の中になったとはこのこと。今までズボラを貫いてきた人にもおすすめなのがこのパソコンソフト「自分傳説」である。
  何しろ、はじめから大正元年からの社会・文化年表が用意されているので、その中に自分だけの年表を書き込めばOKという手軽さ。また、人生の各ステージごとに10から16の質問が用意されていて、それに答えていくと、自然に自分史ノートにデータが集まり「自分傳説」の材料になるという、作る過程でも楽しさが味わえるような工夫がなされている。

ここに膨らませた自分史エピソードを入れたり、読んでほしい順番にエピソードを並べかえたりして、本の形に近づけていくわけだが、このソフトの秀逸な点は、何も難しく考えることがなく、パックマンの指示に従っていけば立派な自分史が出来上がってしまうという点にあるだろう。これだったらパソコンの苦手なおじさんにも、面倒臭がり屋の人にもうってつけである。出来上がった自分史はデジタルブックとして保存しておくのも、プリントアウトして実際の本の形にするのも自由自在である。全国のパソコンショップや書店で発売中。 ●能開生涯学習研究所(022−275−6401) 宮城大学の久恒啓一教授による授業「知的生産の技術」がこのソフトの基になっている。この授業は、性格分析から始めて、自分の歴史を書くことを学ぶのだそう。
 

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