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あの日 あの時
「探検精神で活路開く」

 1970年、九州大二年の時に大学の探検部に入りました。前年は学生運動が激しく、五月に全学ストライキに突入してからずっと授業がない。
 価値観が崩れて何が正しいのかわからない中で、自分には「行動すること」が欠けている、と考えた上での選択でした。

 初めにやったのは食料係です。合宿の際、このチームなら一人当たりのコメは一・四合ぐらいでいいかなとか見積もる。そんな細かいことを実体験で覚えていくと、こなせる領域が広がり、装備などについても発言できるようになりました。

 三年になってキャプテンに選ばれました。山や島でどう安全を確保するか、リーダーシップはどうあるべきかといった点で、非常に多くのことを学びましたね。思い出深いのは返還前の沖縄・八重山群島に遠征し、民俗調査をしたことです。

 日本航空に就職し、大学教員として宮城大に移ってからも、僕は「社会派の探検」をしてきたと思っています。

 それは、新たな経験を積んで自分を育てるということ。削岩機で足元を掘りまくるような感じで、キャリア開発や地域活性化の問題に、新しい視点から取り組んできました。

 物事の関係を図でとらえる「図解コミュニケーション」も、そうした探検の成果です。自身の足元を一生懸命掘って生きるのは面白い。それを学生たちに伝えたいと、いつも考えています。

2004.4.13
河北新報
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