↑こちらに画像ブロックのメッセージが出ている方は、メッセージバーをクリックしてください。 ↑
※正常に表示されない場合はこちらをクリックしてください。
久恒啓一の学びの軌跡 図解編 
第43号 2010/12/2

発行:久恒啓一
図解web:http://www.hisatune.net/

1 図解コミュニケーションの理論

企画力を身につけよう

キーワードの設定について考えよう

 キーワードの設定については、原案の言葉を様々な角度からとらえ直しながら、自分の理解の及ぶ範囲で言葉を揃えていくという作業が、重要なポイントとなります。
 これは、平仮名で統一するとか、カタカナを必ず入れるとか、あるいは「○○しやすい」と言うように揃える、などといったことです。
 このように工夫されたキーワードは頭にすんなりと入ってきます。
 図解でもタイトルやキーワードを考える場合、どの言葉を使うかが勝負になりますが、図解の発達が早い人は、このような場面でも言葉がいいのも事実です。
 しかし、誰もがこのように感覚が鋭いわけではないので、ここではいかにキーワードの設定をするか、その方法を紹介したいと思います。

 

1■キーワードのひねり出しパターン

 キーワードは黙って文章や材料を眺めているだけで、いきなり出てくるほど安易なものではありません。
 キーワードを考え出すには、自分の得意なキーワードのパターンを持つことが有効です。

  たとえば、「時間的要素と空間的要素」というパターンで考えたり、会社経営というテーマでよく持ち出される「ヒト、モノ、カネ」というパターンに情報やシステムを加えて 考える習慣を持つ事は、一つのテクニックと言えるでしょう。
 具体的には、「ヒト、モノ、カネ」という企業経営についてのキーワードを自分の人生に当てはめて人生戦略を考えると「友人、知人、恩師」、「独自の情報源」、「自由時間」、「財産」 、「可処分利益」といったキーワードを生み出すことが出来るわけです。
 産業界のメインストリームは、かつての「重・厚・長・大」から「軽・薄・短・小」へ、そして、「美・感・遊・創」へと変化してきています。
 人々の 生活も、それを応援する企業の経営戦略や商品の開発も、「美しさ」、「感性」、「遊び感覚」、「創造」といったキーワードで考えるというのが「美・感・遊・創」です。

 また、「運・鈍・根」というキーワードが人生の成功において重要であるといわれたことがありました。
 運がよい、逆境に強い鈍さがある、一つの事をやり遂げる根気がある--この三つの条件が成功へのパスポートであるという意見です。
 更に政治の分野では、選挙の時などに「地盤・看板・カバン」というキーワードが使われる事があります。
 候補者の選挙参謀が、「うちの先生は看板がよいのだが、地盤が弱い。この部分をみんなで応援しようじゃないか」 と説明することで、講演会の人々には何が言いたいのかがすぐにわかるわけです。

 「自分の得意なキーワードのパターンを持つ」というやり方の他に、「似た言葉や対極にある言葉」を使って考えるという方法もあります。
 たとえば「企画力]を例にとった場合、まずは「企画」と似た言葉を探します。すぐに思いつく言葉に「計画」があります。
 『広辞苑』では「計画」は、「物事を行うに当たって、方法・手順などを考える企てること」とあり、「企画」は、「計画を立てること」となっています。
 このように、似た言葉や対極にある言葉を使って考えることで、より理解が深まることを実感できるわけです。

 一つの例として”優れた人材”をキーワードで考えてみた場合、どのようになるでしょうか。すぐに思いつくのは「名人」という言葉です。
 将棋や囲碁の世界はいうまでもなく、芸術の分野など、各分野の中で秀でたひとのことを「名人」と呼ぶことが多いようです。
 そして、その延長線上に「達人」という言葉が出てきます。
 こちらは“旅の達人”とか“仕事の達人”などといったように「名人」よりも少し軽い感じで使われています。
 他にも、テレビの人気番組で使われて流行語になった「鉄人」という言葉は、その道のプロを連想させます。

 キーワードの設定は、図解を行ううえで重要な役割を占めています。そのキーワードをひねり出す力、創り出す力を、ぜひ磨いてください。

「久恒啓一の学びの軌跡 図解編」(毎週木曜日発行)
編集責任者:久恒啓一
発行元:久恒啓一 図解WebSite http://www.hisatune.net/
(C)2010- 久恒啓一.All Rights Reserved.

組織変更などでメールアドレスが変わる方は
新メールアドレスを下記メールアドレス宛にご連絡下さい。
また、メルマガを解除される方も、下記メールアドレス宛に
解除の旨を明記の上、ご連絡下さい。 mm@hisatune.net

このメールマガジンに対する感想などをお寄せください。
・ホームページの「久恒サロン」にお願いします。
・メール mm@hisatune.net

最近の著作はこちら

知的生産手帳「知的生産手帳 2011」 (東洋経済新報社)

3000名の会員を擁する知的生産の技術研究会が贈る手帳。
月間スケジュールやデイリースケジュールなどのタイムマネジメントだけではなく、キャリア形成に役立ち、人生を俯瞰し実りある豊かな人生を送るための「使える」アイデア、フォーマットを満載する。
知的生産の技術研究会、創立40周年を記念する、実務手帳の決定版。
手帳ブームの昨今、勉強熱心で上昇志向のビジネスピープルにうってつけの手帳である。

図解で身につく!ドラッカーの理論図解で身につく! ドラッカーの理論 (中経出版) 

図解の手法を使って、わかりやすくドラッカーの全仕事を読みとける貴重な1冊です。これまで原著をあたって失敗した方、『もしドラ』を読んでもっと勉強したいと思った方にぴったりです。自分なりに、深くドラッカーを味わってみてください。