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[811] はじめに「鳥瞰」ありきコメントをつける 削除
2002/7/20 (土) 22:43:45 重松敏夫
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「図で考えたらよくわかるのに」――そう思う場面(p.12)
での課題認識は、ものごとそれ自体にあるのではなく、「これ
とこれが結びついたら…」とか「どちらの重要度が…」ある
いは「全体図を描きながら…」(p.14)といったような、
ものごと同士の関係にあるのです。
 つまり、問題の解決の糸口はいくつもの主題を結びつける
「あいだ」にあって、その「あいだ」を見出す「方法」こそが
大事なのです。そこでのポイントは、実は、「視点」にある
と思います。「視点」には、『視野』、『視角』、『視座』
の3つがありますが、鳥瞰とは『視座』を変えることに
他ならないのです。視座を変えた結果、良い図が描けるのです。
(「傍観するは、詳らかなリ」塩鉄論)
 このように、文章全体を読むことと図に描いたことを見ること
とは視点レベルが違うので、優劣比較する必要はないでしょう。
「一目瞭然」(p.21)についていえば、必要な場合、
文章にはエグゼクティブ・サマリーがついているはずです。
図だから一目でわかるわけではなく、描かれたことを目で追って
確認する作業があるはずです。
 しっかりとした「視点」をもったうえで、たしかな「方法」を
もってすれば、達意の文章にも、簡にして明な図解にもなるのだ
と思います。

〈余談〉 デザイン(design)は、語源的にみると、ラテン語の
de=off +signum=mark です。mark off は境界線を
引いて区切ることで、それが設計する、考案する(デザイン)
ということだと思います。

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