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朝日新聞(日)に書評(勉強してはいけない!)
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2003/11/30 (日) 14:04:15
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久恒啓一
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カジュアル読書欄 書評(作家 高任和夫)
本の写真付き。
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勉強してはいけない!
混迷の時代だ
現場にでよう
「勉強してはいけない。すればするほどバカになる」
こういったのは、本書によれば「知的生産の技術」
の著者である梅棹忠夫氏らしい。
このことに早くから気づいていた人に司馬遼太郎が
ある。帝国大学は西洋文明の配電盤の役割を担って
いたが、いまやその指名は終わったのではないかと、
何かの本に書いていた。学者や官僚、そしてこの国
のリーダーたちはm配電すべきものを失っているのだ。
日本が近代文明にキャッチアップし終えたとき、
その果てにあるのは、途方もない混迷なのである。
現場に出よ、と著者は言う。その通りなのだ。
「解」は現場にしかありえない。そしてたとえば
「運」とうもの。成功した経営者は自分で運が
強いと思い込んでいるのだ。
誰にでも運はめぐってくるのである。それを
つかめるかどうかは、自分が運がいいと思っている
人間だけだ。こんなことは現場で働いた経験のある
人なら、じつはみな知っている。口に出して
言わないだけだ。
著者はサラリーマンの経験があるゆえ、その
機微を伝えようとしている。三箇所か四箇所、
私は感嘆した。そういう本なのである。
(青春出版社・1400円)
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Re:朝日新聞(日)に書評(勉強してはいけない!)
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2003/11/30 (日) 22:02:56
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岩田憲明
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先日、アニメなどのオタク文化を論じる機会がありまして、それに絡めて知の問題を論じる際に久恒先生の『勉強をしてはいけない』を紹介させていただきました。これはWWF(
http://
www.
yk.
rim.
or.
jp/~
h_okuda/
wwf/
index.
htm
)というアニメ評論をやっている同人誌に載せてもらうための原稿でしたが、12月には奇魂(
http://
www8.
plala.
or.
jp/
Kusimita
ma/
)というの同人誌にも同じ問題を違う観点から論じるつもりでいます。これにも『勉強をしてはいけない』の話をご紹介しようかと思っています。
オタクにしてもそうなのですが、最近は外に知識を求めて自ら考えることをしない傾向が強くなっていると強く感じます。アカデミズムの世界ではたくさん勉強をさせ、ディベートをさせたり論文を書かせたりしていますが、ここでも外からの知識に依存したままで、自ら考えた成果を評価する機会が少なくなっています。結果としてパッチワーク的な仕事が多くなっているのですが、知のファーストフード化が進んでいるといえるでしょう。本当に人のためになる現場に根付いた知恵は常にスローでなくてはと思っています。
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