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食ビジネス支援事業(古川市)(河北新報)
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2004/4/27 (火) 06:54:08
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久恒啓一
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足報ワイド//産業振興へ市が助成
市民参画成功のかぎ
古川市は本年度、地場産の食材を使った「フード
ビジネス」の起業に取り組む市民を対象に、事業展開を支援する事業に乗り出す。ササニシキやひとめぼ
れの発祥地で東北有数の農業地域である古川を舞台に、生産一辺倒の「農」から、加工や流通、消費を含む「食」をキーワードにした産業振興策の第一弾。
確かな一歩を踏み出せるのか、市民の期待は大きい。
対象となるフードビジネスは、農産物の流通業や食品加工業、食関連のイベント実施など。直売などのアグリビジネスも含む。地場の食材を使う割合が全体の3割以上、雇用確保の目的から事業主を含む3人以上の申請であることが条だ。
推進母体として、JR古川駅前のふるさとプラザ内に「食のふるかわ安心特区構想推進本部」を設ける。事業費の助成、経営分析などのコンサルティング、情報提供の3本柱に取り組む。助成は一事業当たり上限100万円。本年度は
最大5件の助成を見込んでいる。
推進本部は農・工・商業者や学識経験者、市民らで構成する方針。「食の安心」のシンボル的な施設として、ふるさとプラザの活性化も図る。
財政健全化の途上で新規事業を原則的に認めなかった市の予算の中でも、約1010万円を計上した「目玉事業」(市産業部)だ。
事業は、東北産業活性化センター(仙台市)が古川市の依頼を受けて2002年度に行った調査が発端。久恒啓一宮城大事業構想学部教授が中心となり、10のプロジェクト案などからなる「食のふるかわ安心特区構想」という概念が生まれた。
地域では公共事業が減り、企業誘致もままならない側面がある。事業の背景には、そんな「外部依存型」ではない雇用の場をつくり、地域の課題解決のための「コミュニティビジネス」を創出したいという願いがある。
「地場産の食を地元で味わう機会がまだまだ少ない」との指摘を取材でよく耳にする。潜在的需要はあるはずだ。この“宝の山”を生かすには、多くの市民の参画が欠かせない。これまで以上に消費者の視点を重視した取り組み、特区構想のビジョンをさらに分かりやすく発信する「仕掛け」も必要だろう。
(古川支局・沼田雅佳)
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