メディア

図で地域活性化を考える

■はじめに ■図を使うきっかけ
■図で乗り切った会社の危機 ■本の出版と宮城大学との出会い
■社会人として必要な能力と大学での教育 ■「図で考える人は仕事ができる」
■図は進化する〜箇条書きとの違い〜 ■行き過ぎている「文章至上主義」
■「考える」ことの重要性 ■図解!経済白書
■図解!経済白書その二 ■宮城県庁の行政改革
■五感に訴える仙台七夕構想 ■新・杜の都構想
■仙台ロイヤルパークホテルへの提案 ■高清水町のまちづくり
■地域活性化に資する学生の養成 ■個性あるまちづくりのために
■年齢の考え方 ■人生時計
■これからのキャリア開発  
■図で地域活性化を考える

 さて、最後に、なぜ「図で地域活性化なのか」ということをお話します。答えは、「楽しいから」です。図で表わすことによって自分なりに分かるし、分かると面白い。そういったことが、いくつか重ねられると、また次のアイディアが出ますし、さらに仕事が楽しくなります。文章にすると苦しくなるため、図を描いて、もっと楽しくやったらいいのです。仕事とは自己開発の最たるものです。どうして苦しみながら仕事をしなければいけないのでしょう。

 図の描き方について、私はホームページ上で、「インターネット図解塾」を開催しています。現在、全国から毎期五十人くらい集まっています。私が掲げたテーマについて参加者が図を描き、お互いに論評をするといった手法で、三ヶ月の期間で実施しています。

 このインターネット図解塾は、私のゼミ一期生の卒業生が社長である会社が運営しています。そもそもインターネット図解塾は学生からの提案で実現したものであり、そういったアイディアをもとに事業を成り立たせていることを鑑みれば、これも地域活性化の一つと言えるかもしれません。

 私は、大学、講演会、ホームページで行ったことを本の材料にしています。これからも本をいろいろ出しますが、その本を読むこと、こういった講演会に参加すること、私のメールマガジン「ビジネスマン教授日記」でいつも刺激を受けること、そういったことを実践し、自分の仕事で図を使おうという姿勢を持てば図を描くのがうまくなります。

 私は図で仕事をする人を「図解仕事人」と命名していますが、「図解仕事人同盟」などを作り、図解仕事人を増やせば日本は楽しくなって変わっていくのではないかと夢みています。

 この考え方を地域開発の分野、教育の分野などの、あらゆる分野に応用したいと思います。私のもとには、「世界の歴史を図で描いてくれ」「科学技術の問題を図で解いてくれ」「法律を図にしてほしい」などと依頼が来ています。そういった流れを踏まえ、あらゆるものを図で表わしていくという運動をしていきたいのですが、一人ではできないため、同志を多く求めていくつもりです。この運動に仲間としてぜひ参加していただきたい。それが、地域活性化につながると思います。

 私から皆さまにお話することは以上です。長時間にわたりご静聴ありがとうございました。

2003.6
アイビクト情報
キャリア開発史 久恒啓一の紹介