「河内小阪という駅がある。……私は30年まえにこの地にきて小阪駅の次の八戸ノ里駅周辺に住んだ。……文字どおりの場末である。」という記述が「以下、無用のことながら」という司馬遼太郎のエッセー集の「駅前の書店」という文章の中にある。夏の季節に司馬遼太郎記念館を訪ねた。
(中略)
小倉城の入り口に建つという絶好の位置取のこの記念館は清張の全生涯と全仕事を素晴らしいハードと様々な工夫を凝らしたソフトで凝縮して見せることに成功している。