企画書や報告書、アイデアシートなど、昨今のビジネスシーンでは「図解力」を求められる機会が増えている。読者の中にも、図解力スキルの必要性を痛感しているビジネスパーソンは多いだろう。図解を「新たなコミュニケーション手法」と明確に言い切る久恒氏に、その極意を尋ねた。
「これまで、ビジネスの現場で伝達手段として使われてきたのは文章でした。でも、文章は一覧性がありませんし、『これ』などの指示語がわかりにくいことも多い。それに対して、図解の特徴は理解・伝達・企画の3要素があること。全体の関係性を正しく把握する『理解』、理解した内容を高次元で考える『企画』、ひと目でわかりやすく伝える『伝達』です。例えば、物事の重要な部分をキーワードで抜き出し、そのキーワード同士の関係を矢印で示す---これが図解なのです。つまり、深く理解しなければ図解化できません。箇条書きから何となくまとめられる文章とは、そこが大きく違うのです」
(後略) |