「前業」という新語を用いて、「残業」を戒めた本を書いたのが、2007年の4月である。その後、この本の想定した読者である若いビジネスマンを巡る状況は、経済環境の悪化、経営環境の劣化とともに、可処分所得や可処分時間が減少を続けるなど、ますます厳しさを増している。
今までより少ない人員で、今までより多くの仕事をこなすという矛盾した命題のもとで、厳しい労働を余儀なくされている若いビジネスマンのため息が聞こえてくるようだ。
(後略)